植松伸夫の最新作、ロストオデッセイは基本的にはオケによる重厚な曲、ロックによるド派手な曲、打ち込みによる飄々とした曲、ボーカル曲、の四つに大分される。 　　 　　そのどれもに、植松氏が自ら言うところの「ちょっとした挑戦」が見られる。 　　オケ曲には今までよりも大河ドラマに近い壮大で流れるような曲調が増え、映画音楽らしさが増した。 　　バトルのロックにはラップや和太鼓などとの斬新な融合を取り入れた。 　　打ち込み曲は美しいながらもメロディ的には一歩引いた（もしくは少し不思議なメロディ？）曲が多く、 　　ボーカル曲もジャジーな要素や民族音楽的アレンジを入れ、飽きさせない。 　　 　　全体的に大人っぽく丁寧な作りこみが心地よい。 　　ＦＦの時のようなパッと聞いた感じのわかりやすさ、という面ではやや足りない感もあるが、 　　どの曲も味わい深い。作品全体を通して静と動の対比がハッキリしているのは最近の植松氏の特徴であろう。 　　 　　植松ファンの人以外にも是非聞いて欲しい作品だ。（By ポン太 ）